ダンサー・イン・ザ・ダーク
最高に後味の悪い映画と評されているダンサー・イン・ザ・ダークを初めて見ました。
なるほど、確かに後味は悪いかもしれない。
でも、二度と見たくないと思うほどの後味の悪さは感じなかった。
以下ネタバレあり
セルマ(ビョーク)はとても真面目で前向きな女性。
だけど、ちょっとした不運が重なってしまっただけなんだと思う。
息子が将来失明することを極度に恐れ、遺伝することを知りつつも生んでしまったことに負い目を感じていたことが、死刑になってしまう最大の理由。
ゲスいビルがお金を盗んだことや、人種差別的な裁判などは副次的な要因。
裁判で貯金は息子目の手術のためと証言していれば、死刑は免れたかもしれないのに、失明するかもしれないことを息子が知ってしまうことを避けるために、実家の父親への送金というウソを突き通してしまった。
そして、結局死刑となってしまう。
再審をして減刑することもできたが、そうすることにより息子が目の手術ができないことを恐れ、自らの命を引き替えにしてしまった。
彼女の人となりを知り、ビルが彼女を転落させたんだと思って映画を見ると、非常に後味は悪い。
死に対する恐怖を彼女も感じていたが、命をかけてでも守った息子の手術が無事成功した報告を受けた後は、非常にハッピーな気分となり、その感情のピークで刑が執行されたと考えると、彼女は幸せだったんじゃないだろうか。
二度と見たくないとは思わないが、しばらくはいいかな(苦笑)。
ダンサー・イン・ザ・ダーク (字幕版)(プライムビデオ)
ダンサー・イン・ザ・ダーク(ウィキペディア)